初心者向け格安ギターとバンドメンバー募集のグローバルサウンド新宿
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バンドメンバーを募集する バンドのライブチラシ作成 音楽コラム

デビュー後のシビアな現実

長いアマチュア活動を経て、君たちは、レコード会社やマネジメントプロダクションのスタッフとめぐり会い、
ファンの応援を受けて、ようやく、デビュー・シングルを発表する日がやってきた。
やっと、今までお世話になってきた、新宿の穴ぐらのようなライブハウスから卒業だ。
つぎは、渋谷公会堂だ。テレビの歌番組にも出れるぞ。
今まではちょっとバカにしていたけど、芸能人にも会えるかな。
ロック雑誌にもいっぱい出れるだろうな。アルバイトもやめて、夢の印税生活へ突入だあ。
君たちの夢をぶちこわすのは本当に気の毒だけど、ここに書いたようなことは、いっさい起こりません。
少なくとも、デビューして一年以内にこのうちの一つでも実現したら、まわりのスタッフを疑ってみよう。
何かのからくりが働いているに違いない。極端に言えば、ワイロのたぐいがひそかに飛びかっている、と思ってもいいくらいだ。
これだけ数多くのバンドがCDを出しでいると、ファンも迷っている。
人がCDを買う基準は何だろう?何を頼りにレコード店まで足を運ぶんだろう?こ
んなことを考えるのも、プロっぽくて面白いじゃないか。
いろんな理由があるだろう。レンタルCDで十分だ。マスコミを通して知り、気になってはいるが買うほどではない。
レコード店頭で、好きなタイプだと思ったが、他に欲しいものを優先だ。本当に、買っても後悔しないかな。
何しろ今の録音技術だと、実際の本人以上の音に作られているし……。
また、音楽のほかにも楽しみは盛りだくさんだ。
夏はサーフィン、冬はスキー、ファッションにもお金がかかるし、パソコンも欲しい。
千円のシングル、三千円のアルバムも、せいぜい月に一枚を厳選して買うくらい。
若い、ファン予備軍の平均としては、こんな人が多いのではないだろうか。
そこで、大きな威力を発揮するのは、ズバリ「ライブパフォーマンス」である。
映画でも、自分の部屋でビデオで見ても大して面白くないのに、映画館では大ヒットしたものがある。
SFXを駆使したスケールの大きなハリウッドものには、そんな例が少なくない。
有料の観客が集まった、限られた(クローズド)スペース。大きなスクリーンに観客全員が神経を集中させる。
迫力ある大音量。どれも、自宅の六畳の部屋では味わえない雰囲気だ。
かつて、僕にも経験がある。007の映画を見おわって外に出ると、歩き方や顔つきまで変わってしまったことが。
こんな興奮や感動を与えられるのは、ライブでしかないと思う。
ライブは君たちを宣伝する最大のチャンスだ。
迷っていた人は、まちがいなくその翌日に、君たちのCDを手に入れるだろう。
ライブハウスでもCD即売を見かけることが多くなったが、すばらしいライブが終わったあとのCD売り場にはファンが殺到している。
僕も、関係するライブでのCD即売はいつも気になっている。
特に、新人としてデビューしたばかりのころは、レコード店にそう多くの枚数が出ていないから、
ライブ会場で初めてファンの目にCDがふれることも多い。
だから、ライブの良いバンドは、とても貴重な存在なんだ。
最初は、数十人のお客だけを前にしていたバンドも、内容さえ良ければ確実にそのファンの数は増えていく。
次に百人。さらに、二千人の渋谷公会堂へ、ついには、一万人の武道館へ……。
順調に進んでも、まあ五年はかかると思っていいだろう。
ただ、君たちが必死になってチケットを手売りしてきたときには百人のファンが見に来てくれたのに、
普通にプレイガイドから売り出すと、なんと十枚も売れないことが多いんだ。
今までは仲間の人気者だった君たちが、デビューしたとたん仲間から離れていったようなイメージがついてしまい、
かえって、これまでのファンが見に来なくなってしまう。
直接電話がかかってきたことだし友達だから、といってチケットを買ってくれていた大も、もういいだろうと思っているかもしれない。
顔も名前も知らない一般の人たちが、君たちの音楽に興味を持ち、何千円かのチケットを買うのは、大変なことなんだ。
そんな大が同じ地域に百人いてくれて、やっと、ライブハウスで演奏できるというわけだ。
現在成功しているバンドの例。
デビュー前の一年間、休日に開かれているフリーマーケットを毎週回り、
アコースティックライブをやって、ファンを増やしていったバンド。
デビューしたあとも、数年間は、学生時代の音楽サークルの後輩がこぞって応援に駆けつけてくれていたバンド。
このバンドは、トップアーティストになってからも、母校の学園祭には出演している。
また、東京では全く無名だったころから、出身地の金沢で地元のFMラジオ局を中心に、地域ぐるみで応援してくれたバンド。
アルバイトをしていた中華料理店の店内に、バンドのポスターがべたべた貼ってあり、お店のBGMはいつもそのデビュー曲だったバンド。
もちろん今でも、コンサートの打ち上げはこの中華料理店だ。