初心者向け格安ギターとバンドメンバー募集のグローバルサウンド新宿
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メジャーデビューはディレクター次第

レコード会社のスタッフの基本的な仕事は、制作、宣伝、販促、この三つである。
僕たち制作スタッフの肩書は「A&Rディレクター」となっている。
「A&R」とは何かというと、「アーティスト&レパートリー」の略。
つまり、アーティストとその作品についてのすべての責任者、ということになる。
仕事内容は、レコード会社または所属するレーベルによって実に多種多彩である。
しかし、宣伝スタッフや販促スタッフにとって、A&Rディレクターの考え方が、
仕事を進める上での大きな方向性を決める基盤になることは共通しているといっていいだろう。
特に、新人アーティストがデビューするときには、ディレクターの説明の内容次第で、
音楽性のセールスポイントとイメージの作り方、そしてこれにもとづく宣伝、販促の方針が大きく異なってくる。
アーティストにとっては、メジャーへの入口が、まさにディレクターにかかっているといえるだろう。
マネジメント、宣伝、販促、どのスタッフも、その役割と責任は非常に重いのだが、相性の悪いディレクターと組まされた新人は不運である。
デビューできるという興奮状態の反面、時間の余裕がない中で、
できるかぎりミーティングを持ってお互いに理解を深めることが、よりいっそう大切になってくる。
僕のまわりにはA&Rディレクターが八人いる。
それぞれが担当のアーティストを持っており、マネジメントスタッフと共に、音楽制作の現場を飛びまわっている。
もう一つ、彼らの大きな仕事は、新人アーティストの発掘と育成である。
言葉にするとカタい印象だが、要するに、ライブを見て歩いたりデモテープを聴きまくったりして、有望な新人を自分で見つけてくるのである。
僕が見つけて彼らに紹介することもあるが、やはり、自分でゼロから育てるに越したことはない。
愛情の深さも変わってくるだろう。
僕は、スタッフが現場を仕切って、アーティストをいつも見守ることからヒットが生まれてくると信じているし、他の方法は経験がない。
しかし、他の部署やレコード会社によっては、全く違うやり方で大きな成功を収めている例も多い。
例えば、委託制作と呼ばれる方法がある。
制作費のすべてを第三者に預けて、マスターテープを完成してもらうまでの全部を任せるという契約を交わすのである。
これではディレクターの存在意味がないではないか、とも思えるが、音楽の内容によっては、こういったやり方が正しい場合もある。
自宅スタジオのように、きわめてプライベートなスペースで制作が行われる場合は、ディレクターなどのスタッフが入る余裕はないだろう。
また、実績があるプロデューサーにすべてを委ねることもあるかもしれない。
こんなときには、制作開始までの綿密な打合せが非常に重要になってくる。
事前にスタッフとしての要望を十分に伝え、途中でのチェックを欠かさなければ、作品としてスタッフの意向にそったものとなるだろう。
音楽の内容と、アーティストとの人間関係、音楽制作の環境。
そんな条件のなかで、ディレクターの仕事内容は変わっていく。
社内での事務手続きをやっているだけのディレクターを見かけることがあるが、
こんな人をディレクターと呼んでは他のスタッフに申しわけないので、ミュージシャンの皆さんも気をつけましょう。
ただし、いずれにしてもスタジオに入る前の打合せで、作品の質は80%決まってしまう。
スムーズに進行している制作は、事前の打合せがしっかりできており、制作途中にも、その区切りのたびに打合せをしていることが多い。
洋楽部や国際部にいるスタッフにもディレクターがいるが、
彼らは、契約している外国のレーベルから送られてくる音源を聴き、日本で売るためにタイトルやキャッチコピーを考える。
中には、ジャケットデザインを日本の分だけ作り替えることもある。
ライナーノーツを依頼したり、歌詞を翻訳したり、宣伝活動もする。
もちろん、レコード会社の機能としてはとても大事な仕事だが、邦楽のディレクターとは、全くその仕事内容が異なっている。
いろんな意味でのディレクターがいることがわかってもらえたかと思うが、
僕たちは、レコード会社のスタッフであると同時に、プロダクションとアーティストの良き理解者でなければならない。
宣伝、販促のスタッフを引っぱっていかねばならない。
新人の発掘、育成。売れる作品をめざしての企画立案。制作費の管理、その他。A&Rディレクターの仕事には終わりがないが、
一言で言うならば、社内外の人間関係、信頼関係がうまく作れるかどうか、ということにつきるのではないだろうか。